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気まぐれ短編小説その2「何分かごとに指が折れていく話」

こんばんは。100円ローソンの10個入り卵はすごいと思う。hark-nelです。

100円で10個なもんだからなんかドンドンいれちゃうよね!!やだ豪華!!





さてさて、気まぐれ小説第二弾です。こんかいはホラーちっく。ちょっとエグいです。









何分かごとに指が折れていく話



「ぐち」という音と共に彼女、藤下美咲(ふじした みさき)の小指はいつもとは逆の方向に折れ曲がった。

「ぎゃっ」

美咲はその可愛らしい顔立ちからは想像も出来ぬ濁った悲痛の叫びを上げる。何が起こったのか訳も分からぬまま激痛のする右手の小指を見た。
小指は綺麗な指の直線を保ちながら美咲の方向に折れ曲がっている。関節部分の皮が裂け、赤みを帯びた肉が血を滴らせながら剥き出ていた。

「痛い!痛い!」

美咲はベッドから飛び出し、壁に掛けてある制服のポケットからティッシュを取り出し、血の湧き出す傷口をそれで押さえた。が、見る見る白は赤に染まってゆく。
この突然の事態に何も理解できない彼女は、ひんひんと泣きながら大粒の涙をぼろぼろとこぼす事しか出来なかった。

「お母さん!!」

---

いつものように、ねぼすけな美咲を起こそうと彼女の家を訪ねた少年、松田利洋(まつだ としひろ)は、彼女の悲鳴を聞き駆け足で部屋に向かった。

「美咲!」

部屋のドアを開けると、そこには慌てて救急箱を漁る美咲の母親とパジャマを血だらけにした美咲の姿があった。この非日常な光景に利洋は我が目を疑う。

「な、何があったんだよ!」

母親は小指に包帯を巻いていく。美咲は激痛に顔を歪ませた。母親は口を震わせながら利洋を見る。

「ついさっき叫び声がして駆けつけてみたら、美咲の指が…」

「どういうことだよ美咲、誰にやられたんだ!」

美咲は涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら何度も首を振る。そして突然悲鳴と共に跳ねた。

「ぎゃあ!!」

母親は慌てて美咲の手を見る。今度は薬指が折れ曲がっているではないか。母親は悲鳴を上げ慌てふためいた。

「何なの、何なのよぉ!」

ぶるぶると体を震わせながら美咲はその真っ赤にした目を利洋に向けた。

「助けて…利洋ぉ…助けて…!!」

---

美咲の両手のすべての指が折れ曲がる頃、救急隊は到着した。急いで病院へと向かうも、救急車内で美咲は死亡した。
足と頭が接触するほどにコンパクトに折れ曲がった美咲の目に既に光はなく、裂けた腹から勢いよく血と臓器を垂れ流しているだけであった。
叫び狂う美咲の母親を救急隊員が宥めている。利洋はびたびたと滴る血液をただただ眺めていた。

「美咲…?」

不気味に歪んで動かない口。焦点の合わない目。いままで見せたことのない、そしてこの先変わることのない死体の顔が、車の振動と共にぐらぐらと揺れている。
美咲は死んだ。美咲は死んだ。

「嘘だ…」

その時、利洋の小指に激痛が走った。うぐっと小さく悲鳴を上げ、体を屈めた。母親を宥めていた救急隊員がそちらを振り向く。

「ゆ、指が!」

小指は不自然に折れ曲がっていた。利洋は体中から脂汗が吹き出すを感じた。救急隊員が駆け寄るが、その瞬間運転席から叫び声が聞こえ、そして車内が傾いた。
母親、死体、救急隊員、利洋、そして車内の機材すべてが中に浮き乱雑に跳ね回る。大きな衝撃音と共に救急車は停車した。

---

激痛で利洋は目が覚めた。異臭が鼻をつんと突く。生暖かく動かない救急隊員が利彦に不自然な体勢で圧し掛かっている。車内はとても静かだ。
救急隊員を押しのけ車内を見渡す。先ほどまで綺麗に整備されていた景色が、血と臓物の塗りたくられたおぞましい地獄絵図と化していた。
漂う異臭、血の香り。そして釘を刺したような体中の痛みが利洋の脳をじわじわと侵食していく。心臓の音が徐々に激しくなる。苦しい。
血と涙が混じってベタベタになった利彦の視線が正面へ向けられる。そこには折れ曲がった美咲が壁にもたれかかっていた。
真っ赤に染まった美咲の顔は、先ほどまで焦点の合わなかった目を確実に利洋に焦点を合わせ、歪んでいた口を満面の笑みへと変えていた。
死んでいるはずのそれは笑顔のまま歯をぎしぎしと掻き鳴らし、ぐっぐっと何処から発しているのかよく分からない不気味な音を鳴らしながらひたすらに利洋を見ている。

「ひっ」

恐怖を感じた利洋は後部の扉を開こうとレバーに手を掛けようとする。しかし思うようにいかない。見てみると右手の指がすべて折れ曲がっているではないか。
右手だけではない。左手も薬指と小指を除いてすべてぐちゃぐちゃに折れ曲がっている。そして確認するのを待っていたかのように薬指がボキリと折れ曲がった。

「ぎゃあ!!」

利洋の悲鳴が血まみれの車内に響く。続いて歯軋りとぐっぐっという不気味な音。利洋は残された小指で必死にドアを開こうとする。不気味な音が確実に耳元に近づいてきている。
ロックがはずれ、ドアを足で思い切り蹴飛ばした。ギィとドアは鈍い音をあげ開き利洋は車外へと飛び出した。焼け付くようなアスファルトに救急車から漏れ出した血液がじわじわと染み込んでいく。
薄暗い車内の影から、赤く染まった美咲の顔がぬらりと現れた。ぐっぐっと音を発しながらずりずりと動いている。利洋は即座にドアを閉めた。不気味な音はしなくなった。

「はぁっはぁっ…」

安堵している暇はない。利洋は左手の小指を見つめた。

「この小指が折れたら、俺も美咲のように…!」

絶えず迫りくる恐怖と焦燥、どうすればいいのか。死ぬしかないのか。美咲みたいになってしまうのか。
脳内をぐるぐると気持ちの悪い何かが暴れまわっている。喉の奥から液体が込み上げる。それを口から吐き出しつつそれでも残された指をじっと見つめていた。

「…小指がなければいいんだ…。」

確かな確証はない。あるわけがない。しかしそれしかない。

利洋は震える小指に、思いっきり噛み付いた。

---

「…きて。起きてよ利洋!」

聞きなれた声が脳内に響く。ゆっくりと目を開ける。

「美咲…?」

「まったく利洋ったら、私よりおねぼうさんになっちゃったの?」

ああ…いつもの美咲の声。可愛らしくてすこし鼻にかかった愛おしい声。

「ほら、早く学校いこうよ!遅刻しちゃうよ!」

「はは…まさかそんな台詞を美咲に言われるなんてなぁ」

「な、なにそれ!馬鹿にしないでよね!」

ぐっぐっぐっぐっぐっぐ

ぐっぐっぐ

ぐっぐっぐっぐ




おわり
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